株の検証って具体的にどうやったらいいの?
検証方法には自動でバックテストをやってもらって手法の優位性などを確認するやり方もありますが、ほとんどの方は出来ません。
なので、自分でチャートを確認しながら1つずつ記入していく作業を行う必要があります。
初心者が手法を構築する際につまづくポイントでもある、検証のやり方について具体例を示して詳しく解説していきます。
メモ帳に検証内容のことを書いていく
思いついた手法を過去検証する時に必ずしなければならない事は、ノートやメモ帳に細かくエントリーなどを記入していくことです。
記入できるものであれば何でもいいのですが、私の場合はmacのメモ帳を使って記入しています。
具体的にどうやって検証をやっていくのかですが、例えば、移動平均線の手法を考えたとしましょう。
検証する期間(バックテスト)は2020/1/1-2021/12/31の2年間までとします。
今回は25日移動平均線をします。
エントリーはローソク足の終値が移動平均の上で確定すると次の始値で買い。
決済はローソク足の終値が移動平均の下で確定すると次の始値で決済とします。
以下の画像の例ではエントリー価格は8564円になります。
決済価格は10220円になっています。
この時に仮に入る株数を記入します。
今回の場合は100株としましょう。
以下の記入例を参考にして1つずつ買いていきましょう。
ここまでが1セットになります。
後はひたすら再度手法が通るまでスクロールしていって再度通ったら同じように記入していきましょう。
そして、全て記入した後に収益になることが確認できたとしましょう。
これでは本当に手法が通用するのかどうか分かりませんから、次の章で説明するフォワード期間での検証も必要になります。
フォワード期間で再度検証する
先ほど2020/1/1〜2021/12/31までの2年間をバックテスト期間といいます。
このバックテスト期間では手法を1つずつ検証して記入している時に、途中から収益に対して不満を持ってしまい、エントリー場所、利確と損切り場所を微妙に変更して相場に対して都合よく完璧に合うように制限を加えたり、修正をおこなってしまって収益を最大化させている場合があります。
これは別に問題はないのですが、完成した手法に対してフォワード期間(つまり別の期間の意味を指します)を設けて再度検証する必要があります。
期間はどこでもいいのですが、例えば、2022/1/1〜2022/12/31までの1年間でもいいので、完成した手法に対して1度も変更を加えずに収益が出るのか1つずつ検証して記入してください。
それで何も手を加えずに収益が確認できたのであれば、検証した手法が実際に取引すると通用する可能性が高いので、ようやく使ってもいい手法と言えるわけです。
バックテスト期間中だけで都合よく制限をかけて収益を最大限まで高めた手法は今後本当に通用するのかは分かりません。
これはFXのEA(自動売買)でもよくあるのですが、過去の相場は動き方の答えが分かっているので、5年分のある特定期間内に合わせてパラメーターを微調整して都合よくその期間内だけで最大限の利益を出して右肩上がりにさせる結果を作ることは可能です。
ですが、これをフォワード期間(別の期間)に合わせた時に、途端に全く手法が通用せずに右肩下がりになるケースが多々あります。
稀に通用する場合もありますが、ほとんどの場合は下がっていきます。
ですから、バックテスト期間中では手法の条件を細かく微調整してしまっている可能性がありますから、フォワード期間も設けてプラス収支になるのかどうか確認しましょう。
以下が例としているので参考にしてください。
手法の作成に迷っている方は、移動平均線の手法の確立のヒントについての記事を書いているので参考にしてみてください。
実際には過去検証通りにならない
バックテスト期間やフォワード期間をして手法が完成しても相場の未来は分かりませんからずっと勝てていけると期待してはいけません。
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- 相場の参加者が変わったりしまして少しずつ変化しますから、苦手な相場状況がきた時には手法が通用しなくなってしまう期間は必ずきます。
過去検証の勝率や収益などはあくまで全て目安でしかありません。
また、ルールをしっかり守るメンタルを持っていなければ完成した勝てる手法は宝の持ち腐れ状態になってしまいます。
せっかく検証して完成した手法ですから守っていくように心がけましょう。
過去検証する際に便利なサイト
TradingView
チャートが他の証券会社よりも見やすく便利なツールが多くあるTradingViewは非常に使いやすく無料なのでオススメです。
月額プランではさらに長く過去に遡れたり、1分足や5分足の時間軸などで過去の値動きを1本ずつ表示して確認できるリプレイモードが可能です。
30日間は無料でお試しできるプランがありますから使ってみてください。
株ドラゴン
例えば、ゴールデンクロスしている状況で陽線ができた銘柄のみを1日毎に過去に遡って確認したい場合は株ドラゴンが可能にしてくれます。
条件を絞り込んで過去の銘柄状況を表示して出してくれるサイトが株ドラゴン以外に今のところ存在しないと思います。
私が知っている限りではここだけです。
まとめ
株の検証方法として、まずは検証する期間を決めましょう。
そして、1つずつ検証していく際にメモ帳にエントリーした価格などを書いていきましょう。
記入例として5つの項目ありました。
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- エントリーした日時
- 株数
- エントリー価格
- 決済価格
- 損益
バックテスト期間では過剰に微調整して収益を最大限に合わせているだけの手法になっている可能性がありますから、この期間で収益が出たことを確認した後は、フォワード期間(別の期間)で再度プラス収支になるのか検証しましょう。
フォワード期間中ではバックテスト期間で完成させた手法に対して一切の変更を加えずにそのまま検証してプラスになるのか確認しましょう。
手法に困っている方は過去の記事で押し目買いを使った方法について書いているので参考にしてみてください。