信用取引のメリットとデメリットって何?
先に結論から言いますと、メリットは同じ銘柄を何度も売買でき、現物より手数料が安く、空売りが可能で、資金以上に株を大きく買えてしまうことです。
デメリットはリスクが大きい、株主優待が貰えない、追証の可能性があることです。
信用取引を始める前に現物取引で経験を重ねてきた人だけやることを推奨します。
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- 相場は簡単に儲けられる世界ではないので、いきなり信用取引に手を出してしまうと大損する危険性が高いです。
初心者の方はルールを守らずに何となく入ってしまい損切りしたくてもできない人が多いです。
そうなってしまうと大きく資産を減らすどころか追証にまで発展してしまう場合があります。
リスクを考えずに儲けることだけを考えて、とにかく大きく稼げそうだからと気軽にやってしまうと非常に危険ですから、信用取引のデメリットは何なのかきちんと把握しておくことは必要です。
メリット
まずは信用取引をした場合の良い点は何なのかについて4つ解説していきます。
同じ銘柄を何回も売買できる
現物取引では、1日に同じ資金で同じ銘柄を何度も売買することは出来ません。
例えば、その日に10万円でA株を購入して、値上がりして11万円になって売ったとします。
その後に再度その10万円でA株を購入することは出来ません。
ですが、別の銘柄のB株をその10万円で購入することは可能です。
信用取引では、その10万円で何回でも1日に売買することが可能です。
スキャルピングやデイトレーダーの方で1日に1回の取引とか、回転させる資金に余裕があれば現物取引でもいいと思いますが、何十回も同じ銘柄を売買する場合、ほとんどの人は資金が足りなくなる状況が出てくるので信用取引がいいです。
私が初心者の時は、現物取引で同じ銘柄で何回も売買できなかったので「なんで?」と思っていましたが、資金が足りなかったので信用取引で行わないといけなかったわけです。
現物取引で同一資金を使って同一銘柄を何度も売買できないという事について、初心者の人は分からない場合が多いと思います。
スキャルやデイトレード目的で何度も同一資金で回転売買させたい人は信用取引にしましょう。
手数料が安い
信用取引では現物取引と比較すると手数料が圧倒的に安いです。
今は無料の証券会社があるのでコストを気にせずにトレードができるようになっています。
例えば、現物手数料と比較してみますと毎回100万円で買付を行った場合は440円かかりますが、信用取引では0円なので100回取引すると44,000円分も手数料に差が出ます。(売り決済の場合の手数料は含んでいません)
信用取引では買方金利があるので保有すると毎日少し手数料が発生しますが、それでも5日以内の決済くらいであれば現物よりコストは安いです。
保有期間によっては現物手数料より高くなってしまいますから、自分が保有する期間で測る必要があります。
以下は信用取引で1日保有した場合を例にした金利金額の計算方法になりますから確認しておきましょう。
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- スキャルピングやデイトレーダーの方は「1日信用」のプランを使うと無料になりますから手数料負けを心配する必要が全くありません。
ですが、持ち越しをしてしまった場合には別途料金が発生します。
証券会社によって違いますから確認してください。
空売りして下落中でも利益を得られる
現物取引では空売りが出来ませんが、信用取引では空売りすることが可能になっています。
買いのみの人は相場が暴落している間は逆張り手法でない限りひたすら待つことが多いです。
買いだけでなく空売りも行ってどちらでもトレードできるようになると、さらに資金を増やす効率を上げられるところが利点です。
上手くいけば短期間で利益を大きく増やせます。
資金の3.3倍まで購入できる
信用取引では資金量の約3倍まで銘柄の買い付けを行うことができます。
例えば、100万円の資金を持っているとすると、A社で100万円、B社で100万円、C社で100万円と合計300万円分も買えてしまうのです。
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- 3倍でレバレッジをかけて値上がりした場合は大きく資金を増やせるので現物取引するより稼ぐことができます。
デメリット
リスクが大きい
先ほどの章ではレバレッジが3.3倍まで買い付け可能で利益を大きく上げられる可能性について書きましたが、逆に3倍分の資金量で買いを行って下落してしまうと大きく損失してしまうリスクもあります。
相場ではほとんどのトレーダーが負け組ですから、こちらのデメリットの方が強いと思います。
長い経験を積んで収益を出せるようになってからでないと、2倍や3倍のレバレッジを効かせるのはオススメしません。
長期保有時の金利と貸株料が高い
現物手数料では一度買い付けると投資信託の信託報酬とかでない限り毎日手数料が発生することはありません。
ですが、信用取引では保有した時に毎日手数料が発生します。
買った場合は金利手数料、空売りした場合は貸株料がかかります。
証券会社によって違いますが、金利よりも貸株料の方が手数料は安い傾向にあります。
1日信用のプランでは金利と貸株料が無料の証券会社があるのでそこを使うといいのですが、長期保有目的の場合は金利手数料が現物手数料よりも高くなるので確認しましょう。
仮に金利2%の証券会社で株を100万円分買い付けて100日保有したとします。
1,000,000円(約定金額) × 2(金利%) ÷ 365日 = 55円(1日保有時の金利料金) + 100(保有日数) = 5500円になります。
株主優待が貰えない
初心者の方は分からないと思いますが、信用取引では株主の権利を保有していないので株主優待を貰うことができません。
ですが、権利付最終日に現引した場合は株主優待を貰うことができるので覚えておきましょう。
追証がある
信用取引で一番のデメリットは追証が発生することです。
3倍のレバレッジをかけて買った時に、もしストップ安になってしまうと売りたくても売れなくなるので大変なことになってしまいます。
その時に保有資金よりもマイナスになってしまう可能性があります。
ですから、初心者は慣れるまで信用取引はしない方が無難です。
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- 決算またぎによって大きくマイナスになってしまう可能性があるリスクのことも分かっていないはずですから推奨しません。
信用取引におすすめの証券会社
スイングトレーダーにおすすめ
SBIネオトレード証券は信用取引の手数料が0円であり、金利と貸株料も安いので5日くらいで決済するスイングトレードには良い証券会社です。
スキャルピングとデイトレーダーにおすすめ
1日信用を使って手数料、金利、貸株料が無料の証券会社を3社紹介します。
手数料のコストが非常に安いので手数料負けしません。
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- SBI証券
- 松井証券
- 楽天証券
損切りは必須条件
まずは現物取引で損切りが必ずできるように慣れてから信用取引を始めるべきです。
そうしないと大損して相場から退場する可能性が高く危険です。
初心者の方は特にそうですが、高値掴みをしたときに損失を取り返したいからと言って建値に戻ってくるまでずっと保有しようと損切りしない傾向があります。
これを繰り返してしまうと、いずれどこかで戻ってこない時がくるのです。
3倍のレバレッジをかけると戻ってくる前には強制決済させられる可能性があります。
まとめ
信用取引のメリットは以下の4つになります。
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- 同一資金を使って同一銘柄を何度も売買することができる
- スキャル、デイトレ、スイングトレーダーの方までは現物より手数料が安い
- 空売りが可能なので下落時でも大きく利益を増やすことができる
- レバレッジ3.3倍まで株の買い付けが可能なので現物取引よりも大きく収益を出せる
デメリットは以下の4つになります。
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- レバレッジをかけて下落した場合のリスクが大きい
- 長期保有で取引を行った場合は金利と貸株料が高い
- 株主優待が貰えない
- 追証の可能性がある
初心者の方は、まずは損切りが必ず出来るようにならないと追証になる可能性もありますから信用取引は控えましょう。
紹介したメリットとデメリットにある危険性をしっかり把握しましょう。
信用取引を始めようと思っている方は、日本株と米国株の信用取引の違いについて解説しているので良ければ以下の記事も見てください。